桜の開花と17年目

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今年は雨や嵐が多く、桜の開花もこの10年で一番遅いそうです。
今日も寒空に冷たい雨が降ったりしていて、開花はまだまだだろうなと思いながら、リハビリウォーキングの途中に公園に立ち寄りました。

今日は無精してiphoneしか持っていなかったので、iphoneでの写真ですが…。
桜…咲いていました。「たった今、この3輪だけ咲きました。」という感じ。

今年見る桜と去年見る桜。同じ木を見ていて、色々な感情と記憶が蘇ってきました。
決して一人で頑張ってこられた訳では無く、たくさん支えてきてもらって、今の私が居ます。

と、これを書いていて、そう言えばこのブログも随分と長い事続けている事に気付きました。早いもので20代の終わりからスタートしたこのブログも、17年目に入ります。17年前には、大人気だったブログというシステムも、重い一眼レフで撮る写真も、時代とともに辞めて行く人が多い中、相変わらず日々を日記のように綴り、重いカメラで日々を撮影しています。何か目標や拘りがあるわけでは無いのですが、辞める選択も無く、義務感も無く、好きな事なのでこうやって続けています。

今年は、ブログを外部のブログサービスから心機一転お引っ越しする事にして、サイト自体も念願叶って新しくする事にしました。(お引っ越しのことや、佳きご縁に恵まれたこと、素晴らしいデザインのことなど、詳しくは後日記事に綴りたいと思います。)

ブログのお引っ越しに伴い、過去の記事を読み返す事がちょこちょこあるのですが…。
とにかく恥ずかしい…。若い頃の記事は、思わずリライトしくなるような文章も多々ありです。穴があったら入りたいとか、顔から火が出そうとは、こういう事を言うのかもしれません。ライティングにも流行があり、当時は、前職で叩き込まれた書き方というのを愚直にも踏襲していた訳です。それが、今読むと当時皆が必ずやっていた、独特のノリみたいなモノが少々厳しく…。

今までまったく過去記事を振り返って来なかったので、余計に恥ずかしく感じるのもあるかも。当時はブログをするにあたって、こうあるべきというセオリーを、めちゃくちゃ気にして皆運営していた時代だったと思います。また、サービスの公式ブログの様な立ち位置になると、求められるキャラというか、色々な制約があったのは確かです。

そして、何故か、文章にとにかく明るさが必要だとずっと気にしていたのを覚えています。元々は静かに、ひっそりしているのが好きだったりする自分を、さらけ出すのが恥ずかしくて…。今、若い頃の記事を読むと、あぁ、心で感じた事を表現するのに、すごく無理して明るく振る舞っていたんだなぁと感じる事が多いです。加えて、パニック障害や円錐角膜である事や、不妊・不育症などもずっと周りに隠してきた事も考えると、心根は今と少しも変わらずとも、随分と自分に無理を課してきたと思います。

とにかく、「普通は…」という事に拘っていたり、普通である事に、憧れて生きてきたんだと思います。昔から身体は弱かったので、普通に健康な身体とか、普通に~出来るとか、普通に妊娠して、普通に出産するとか、とにかく普通に…。普通に…。まずは、普通になってから、その先を考えよう、そんな風に考えて仕事をしながら生きて来た様な気がします。今思うと、手に入れられない「普通」をもっと早く手放せばよかったとも思います。

そんな自分を救ってくれたのが、やはり音楽と写真と花とデザインでした。
どんな音楽を聴いて、どんな写真を撮って、どんな花活けをし、どんなデザインをしても、自分は自由。たくさんの居場所を作ってくれたこの4つに、本当に感謝しています。もちろん、仕事としてとなると、どれも、良い~、とか、伝わる~とか、優れた~、など、色々な言葉が頭に付いて来ることになるのですけど…。少なくとも、「普通」には縛られないで居られた訳です。

そして、少し捻くれているのですが、この手に入れられない普通への拘りとか、悔しさとか、悲しさが、音楽活動やクリエイトする活動のエネルギーになっていた気がします。普通じゃなくて良い世界がそこにはあり、どんどんとはまっていきました。

少しずつ自分の中の「普通」をひとつずつ、少しずつ捨てて行く事で、誰かが決めた、そして、自分が周りに合わせて決めた「普通」から解放されつつある事を実感しています。癌になってから、なおのこと、この間違った「普通」という概念を自分に押しつけちゃいけないなと意識しています。

子宮体癌になって、子宮や卵巣を全摘し、それこそ普通ではまたなくなってしまったのですが、そんな普通でなくなった自分を今こそ、私が一番優しく迎え入れてやらないといけませんね。

過去記事を見ると、とても頑張って生きて居た自分、青かった自分、何かを掴みたくてがむしゃらだった自分に会えるので、恥ずかしくても、ちょっとずつ覗いている気分で読んでみたりしています。

そういう点から言うと、無理せず等身大の自分のまま綴れる46歳は、決して悪いものではないなと思えています。身体の衰えや、病気による後遺症、色々ままならない事もありますが、自分のお城では自由に心のままに綴っていていいのだと今は思えています。

16年間本当に本当に色々な事がありました。去年癌になった事で17年目にして、人生の再スタートを切った気がしています。ゆっくりでいいから、「残りの自分の人生を、本当の自分らしく生きよう」、そんな風に思いました。

遂に開花した桜。
見渡す限り蕾みばかりの中、三輪だけ開花した子たちに気付けました。
ゆっくり自分らしく生きて居なかったら、きっと見落としていたと思います。

そんな雨の木曜日。

# by mellow-stuff | 2024-03-28 21:09 | 日々 | Comments(0)

椿の花が落ちるとき

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椿と山茶花。
見た目はとても似ているけれど、全然違う生き方をしている。

椿には、香りがない。
山茶花は、強く香る。

山茶花は、花びらを一枚ずつ落として命を終える。

椿は、雄蕊と雌蕊と花びらがずっと一緒。
ずっと一緒に咲いたまま一気に落ちて、命を終える。地の塩になるまで、ずっと一緒。

ブログテーマ:2月3月見頃の花
# by mellow-stuff | 2024-03-25 00:04 | フレッシュ・フラワー | Comments(0)

勿忘草のヴィクトリアン調ネイル_d0124248_21593647.jpg
 


ネイルが大好きです。数年前にサロンに通っていたのを辞めてから、セルフで楽しんでいます。退院してからは、療養中の息抜きとして、セルフジェルネイルにtとても助けられています。もくもくと細かい作業をするのが好きなのと、デザインを考えるのがとても楽しいです。
療養中にも趣味をも持つ事は、とても大切ですね。

今回は、勿忘草のパーツを使ったヴィクトリアン調のネイル。
クラッシュした貝殻と、ゴールドの乱切りホロ、乳白色のジェルを混ぜて土台は大理石風に。(付け替えてから時間がだいぶ経ってしまったので、根元が少し伸びています…。)

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今回使った勿忘草のネイルパーツ。レトロで、ビンテージ風の再現度も高くて、安っぽく無いカラーリングで、とてもかわいい。後ろの部分も、爪に沿うカーブ加工がされているのも◎

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こちらは、今年も咲き出した我が家のベランダの勿忘草。
forget me not...

ブログテーマ:2月3月見頃の花
# by mellow-stuff | 2024-03-22 22:00 | 美容 | Comments(0)

術後五ヶ月が経ちました。_d0124248_22521351.jpg


今日で、子宮体癌の手術をして、退院をして5ヶ月た経ちました。

術後3ヶ月くらいまでは、とにかく傷口の回復に注力し、外科的閉経と外科的更年期障害に慣れる3ヶ月。

その後、じわじわと卵巣欠落症や後遺症が出てきたので、今はそちらの対応策を構築しながら、癌の再発防止に努めています。後遺症に向き合って奔走していたので、今月はまだ術後5ヶ月しか経ってないのかと、時間の流れの感覚が不思議と遅く感じます。

今一番の困りごとは、腸の働きの不具合です。二ヶ月程本当に不調で困っていて大変だったのですが、色々試行錯誤、トライアンドエラーを繰り返して、やっと良くなる兆しが見えてきました。出来れば薬に頼りたくない性分ですので、菌類とか、お茶や食べ物を色々試して、薬はどうしてもな時だけ、そいうスタンスで進めています。

思うように改善しなかったり、効果が得られなくて、心が折れて年甲斐もなく泣いたりもしていたんです。。。でも、弱々しくても、諦めが悪い所が自分の良い所でもあると信じて、地を這うように、しつこく努力しています。

子宮、卵巣、付属器を全摘したので、その臓器がもともとあったスペースに腸が重力で下がってきて、腸と腸のスペースが満員電車状態になりやすい。そうすると、腸の働きが悪く、痛みも生じてきます。進行すると、腸閉塞や癒着も起きてくるとの事。

腸に関しては、もう少し記録を取り、克服できたら記事にしたいと思います。
婦人科の臓器の摘出をした人の多くに起こる不具合なのに、実際に、癒着や腸閉塞が進まないと病院では何か対処してくれる訳では無く…。今の段階でかなり日常生活に支障がありますが、それでも、患者自身の努力に任されているという実感があります。

悪い所を取るだけではなく、癌を摘出した後の後遺症や症状と長く付き合うのも、癌の闘病のうちの一つなのだなと実感しています。(淡々と書いていますが、この後遺症と卵巣欠落症とのお付き合いがQOLを高く保つ鍵でもあり、ネックにもなっていると感じています。)

同じ癌で同じような後遺症と向き合っている人と話す機会があったらいいのになぁ、と思う今日この頃です。

初春の代表の水仙ももうすぐ終わりに近づいてきました。寒の戻りで、雨の中咲いていたのを撮影しました。雨に打たれてから、寒さが戻ると、花びらは透き通ります。綺麗な状態でのこの姿は、なかなか見る事が出来ない珍しい状態です。

# by mellow-stuff | 2024-03-21 22:53 | 子宮体癌 | Comments(0)

blue tulip

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 今年の春は、嵐が多いですね。今日は、あまりの強風で少し怖いくらいでした。無事に桜が咲いてくれますように…。強風の後には、空が真っ暗になり、雷が鳴って、雨が降って、また強風がやってきました。

10月に退院してから、お花をたくさん活けて、たくさん愛でる一年にしようと決めたので、毎日家の中がお花でいっぱいです。

これは、染めの八重のチューリップ。
まさにアールヌーヴォー。とても気に入ったので2回も仕入れて飾っていました。お花は、一重咲きか、八重が好き。


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羽の様な、ベタの尾のような…。
いつも春は気になるお花が毎年違うのですが、今年はずっとチューリップが気になっています。今年程、チューリップに注目した年は、今までなかったかもしれません。

来週は、ポピーとクリスマスローズを市場に注文しました。
今年は、いつも以上にお花に救われています。

美しい、お花たち、いつもありがとう。。。


ブログテーマ:2月3月見頃の花
# by mellow-stuff | 2024-03-20 20:58 | フレッシュ・フラワー | Comments(0)